しばらくアベ食う寝るを書かないうちに、
色々なことが、あってね。

*

まず、
武蔵が、生まれる前の世界に戻りましてね。
今は、家の隣の畑の隅で眠っています。

和子さんがそこに花を植えて、
これからもっともっと植えるようです。

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ここで、命の残りがあまり長くないようだと書いてから、
約二ヶ月。

ふーは、自分のことをちびナースと呼んで、
毎晩本物のナースのまーちゃんと、本物のおじさんのトミーと、
武蔵の介護をしていたんですよ。

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心臓の状態が思わしくなく、
そのうち自分で体勢を変えられなくなった武蔵には床ずれができて、
まーちゃんがふーに見せるのをためらうほどの傷になっても、
ふーは毎晩処置の道具が入った小さな箱を抱えて武蔵のそばに行って、
声をかけて、身体を撫でて、
両手に手袋をして薬を塗って、包帯を巻いて、テープで留めて。

毎晩武蔵におやすみを言って。

そんな二ヶ月でした。

*

武蔵のお腹が呼吸で上下しなくなったとき、
ふーは、私が想像していた以上にさっぱりしていて。

ちびナースだった昨日までと何も変わらないふーで、
よく本を読み、よく笑い、よくふざけ、よく怒られて、
私の周りをくるくるする、いつものふーでした。

武蔵がいなくなってもほんとうにそのまんまのふーでした。

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はじめは、うちのこ薄情かしら?とも思ったりしたけど、
ふーは、この二ヶ月のなかで誰よりも温度のある命に触れて、
生きるとか、死ぬとか、武蔵の命の刻々について一番納得してたのはきっとふーなんだと。

今、これを書いていて、
私が今やっとそれをやっと、私はわかった。
ふーのほうが、ずっと大人ね、わかってるわね。

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次に、とんでもなく、くだらないことを書くわ。
武蔵とふーに申し訳ないくらい。

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私はやはり異性と歩調を合わせることに、
これ以上なく向いていないことが判明しました。

誰かのために、我慢ができない。

向かいのデスクの小椋誠氏はとうの昔からそれに気づいていたようですが、
私は今回の一件で痛いほどよくわかった。

私には、無理だ。

肩よりあった髪をばっさりショートにして。
誠さんには「またベタなやり方で。」と笑われて。

私には、無理だ。

無理だ、無理だ、無理だ。

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ご覧の通り、色々なことがありまして、
ふーは相変わらず可愛くて、

ただ気持ちは落ち着きませんので、
その負の感情のリサイクルとして、
猛烈にスパイスカレーを作っています。

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アベイエでは、
二日目のスパイスカレーの翌日が、一日目のスパイスカレーという現象が起きています。

そしてそれはどちらもチキンカレーという不可解。


うまみチキン
ターメリック、カイエンペッパー、コリアンダー

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ペッパーレモンチキン
クミンシード、ターメリック、カイエンペッパー、コリアンダー

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スパイスカレー熱がボーボーだから、
10/19.20の雪峰祭でもやっちゃうね。

薪ストーブの風間さんがナンを焼いてくれるって。

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あとは、
スパイスカレーを作りながら、
本が、猛烈。

最近読んでる本を、ざっと。

前はそんなにだったけど、
最近はびんびん。(私の興味がね。)

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あぁ、好きだ。
と、思う。

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私がこの世で一番好きな、
料理の本。

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抱いて寝たいくらい、好きよ。

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すきよ、すきよ、すきよ。

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最近、ふーの使う言葉がきれいで、
ふーの喜怒哀楽がきれいで、

「今日は、雨だよ。
ふー、朝だよ、大好きだよ。」

『わたしもだいすき、雨みたいに。』

「雨?」

『だいすきがふるの、雨みたいに。』

*

そう遠くない未来に、私がそうだったみたいに
盛大にこじらせてくるんだろうけど、
今は、持て余すほどの喜怒哀楽を。

私の有り余る喜怒哀楽は、
スパイスカレーに。